WEB面接は新型コロナの流行下において、従来の対面面接に変わる面接スタイルとして注目されています。しかし採用する企業側も候補者側も、まだWEB面接の経験やノウハウは十分とはいえません。
この記事ではWEB面接と対面面接の違い、よく利用されるWEB面接ツール、WEB面接を上手に行うためのコツなど、海外とのWEB面接の流れと注意点について外国人採用のプロがまとめました。
WEB面接と対面面接の違いは?
WEB面接はインターネットの会議アプリなどを利用して行われるリモート面接です。対面面接との違いには以下のような点があります。
海外の候補者も渡航しないで面接できる
海外の候補者を面接しなくてはならない場合、かつては採用担当者が現地へ渡航するか、候補者に日本に渡航してもらうことが一般的でした。しかしWEB面接が一般的になってきたことにより、採用担当者は企業から、候補者は自宅や学校から面接を行うことが可能となりました。
面接にかかるコストが圧倒的に低い
海外とのWEB面接は渡航費、ホテルの滞在費、面接会場の賃料などが一切かかりません。多忙な立場の面接担当者(採用担当者や企業トップなど)が採用のために数日間を費やして海外出張をする必要もないため、コスト削減という意味では圧倒的に有利といえます。
複数会場を結んだ合同面接やワークショップも可能
WEB面接の場合、1つの面接会場に全員を集めなくても合同面接が可能です。候補者数名でディスカッションをしてもらう、ワークショップを行うなど、かつては交通費や宿泊費、移動時間などが大きな負担だった採用プログラムも低コスト、短時間で実現できます。
WEB面接でよく利用されるツール
WEB面接でよく利用されるツールにはZOOMとSkypeがあります。どちらも米国発のソフトウェアで、基本的な利用料は無料となっています。
ZOOM
ZOOMは米国Zoom Video Communications社が提供する、オンラインミーティングを開催するために最適化されたアプリケーションです。
ZOOMはGmailやOutlookとの連携がよく、スケジュール管理がしやすい特徴があります。最大で1000人がミーティングに同時参加でき、複数名による「画面共有機能(複数名での同時書き込みが可能)」もあるため、双方向でのコミュニケーションもしやすいなど、WEB面接で必要となる機能が充実しています。無料版と有料版があり、企業が利用する際には自社の必要とする機能を確認したうえで選ぶとよいでしょう。
ビデオ会議中に気になる背景を差し替える機能や、相手に良い印象を与えるための「外見補正機能(いわゆる美肌加工)」もあります。
Skype
Skypeは米国MicroSoft社が提供するチャットアプリで、テキストメッセージの送受信、無料音声通話、無料ビデオ通話が可能です。基本的な機能はLINEやfacebookのメッセンジャーに近かったのですが、会議向けアプリとしての機能も向上しています。
以前はミーティング主催者、参加者とも、事前にサインアップ(ユーザー登録)とSkypeアプリの端末へのダウンロードが必要だったのですが、無料で会議参加用のリンクを生成し、URLをメールなどに簡単に添付して送れるように機能が改善されました。
WEB面接の流れ
ここからはWEB面接の一般的な流れを対面面接と比較してみていきましょう。
日本での一般的な対面面接の流れ
まずは日本での一般的な対面面接の流れを確認しておきましょう。
- 入室 ノックをして「失礼します」などの言葉とともに入室
- 挨拶 お互いの自己紹介、「よろしくお願いします」などの会話
- 質問 面接担当者による質問
- 逆質問 候補者からの質問
- 退室 「ありがとうございました」などの言葉とともに退室
WEB面接の流れ
WEB面接の一般的な流れも見てみましょう。
- 参加 会議開始時間に候補者がWEB面接に接続
- 挨拶 お互いの自己紹介、緊張を解く会話
- 質問 面接担当者による質問
- 逆質問 候補者からの質問
- 退出 WEB画面の接続を切る
WEB面接の場合、着席姿勢から始まることが多いため、入室や退室で社会人としてのマナーチェックをすることができません。
また、入退室を伴う対面面接に比べると、同じ面接時間内でも本題に入るまでの時間がぐっと短くなりますので、緊張をほぐすためのちょっとした会話(スモールトーク、アイスブレイクなどと呼ばれる)には工夫が必要です。少しフレンドリーな雰囲気を出すなど、海外の候補者が画面越しに感じる距離感を縮めてから質問に入るようにしてください。
海外との面接の場合は「失礼します」のような文言はなく、「こんにちは!〇〇と申します!」といきなり名乗るのが常識とされる国もありますので、面接担当者も少し異なるアプローチも受け入れる「気持ちの切り替え」が必要です。
海外とのWEB面接の注意点
メリットも多い海外とのWEB面接ですが、注意点もありますので見ておきましょう。海外とのWEB面接は、定刻になってもWEB画面に候補者がアクセスしてこない、面接途中に通信が切れるなどのトラブルが起こります。こういったトラブルを回避するための段取りをしておきましょう。
面談日時の通知メールは1通で。多言語表示がおすすめ
WEB面接の開始時間や会議URLをメールで入れるときは、できるだけ1通の同じメールで全員に通知しましょう。WEB面接に候補者が現れなかったり、面接担当者が時間を間違えた場合、「面談設定をした担当者が日時を伝え間違えたのでは?」と疑われがちです。面接担当者宛と候補者宛で異なる言語でメールをしなくてはならない場合も、多言語で併記するなど工夫しましょう。
時差を考慮してそれぞれの国での開始時間を併記。スケジューラーも設定する
面接の通知メールに記載する開始時間は時差を考慮して、「日本時間〇時、現地時間〇時」というように、お互いの国の時間で併記をしておくことが勘違いを避けるコツです。スケジューラーと連動した面接ツールの場合はきちんと時間設定もしておきましょう。
通信が途中で途切れた場合にどうするか決めておく
海外とのWEB面接では、通信が突然切れるなどのトラブルも起きがちです。メールアドレスや電話番号を交換しておくなど、通信が途切れた場合にはどうやって連絡を取り合うか決めておきましょう。
WEB面接は面接担当者の休憩時間が大切
WEB面接は入室や退室の時間が不要なぶん、面接担当者はずっと集中して会話をしなくてはなりません。複数名を一日で面接する場合、適度な休憩時間を設けるなどの工夫が必要です。
WEB面接ならではのデメリットも…
WEB面接ならではのデメリットもあります。これらをどう解決できるかが海外採用の成否につながります。
面接外の周辺情報がまったくわからない
海外の人材を採用しようとする場合、候補者の出身国や暮らしている街の空気を採用担当者が感じることには大きな意味があります。
「騒がしいが活気がある国だ」とか「落ち着いた静かな雰囲気の学生街だ」などの周辺情報は、面接する候補者の人となりを理解するのに役立つことも多いのですが、WEB面接だけではこういった肌で感じる周辺情報は得られません。
候補者が日本文化や企業情報をよく理解できない
WEB面接だけで内定を出す場合、海外在住の候補者が日本という国や就業先の企業を一度も訪問しないまま渡航する可能性があります。これでは候補者が情報不足に陥りがちですし、内定をもらった他企業に安易に乗り換えてしまう危険性もあります。
海外とのWEB面接では企業側と候補者に十分な生きた情報を提供し、特に候補者側のモチベーションを維持してくれるサポーターを得ることがおすすめです。
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