外国人雇用時に適用できる助成金があるのをご存じですか。
外国人採用行う企業については、助成金申請が推奨されています。
助成金は企業の雇用増加や人材育成に対し、返済不要で、厚生労働省から支給されます。しかしながら、公的機関が直接的に企業に知らせてくれるわけではないので、申請方法を知らなければ受け取りできません。
当記事では、外国人雇用時に申請できる助成金の種類とその具体的な申請方法や問合せ先について、わかりやすくご紹介します。
代表的な助成金をご紹介します
1.雇用調整助成金
1-1 雇用調整助成金とは？
「雇用調整助成金」とは、新型コロナウイルス感染症の影響により、事業活動の縮小を余儀なくされた場合に、従業員の雇用維持を図るために、労使間の協定に基づき、雇用調整を実施する事業主に対して一部を助成するものです。
注意点として、雇用保険被保険者以外に対する休業手等も助成金対象になることです。解雇等を行わず雇用を維持した場合は、判定基礎期間の時期によって、取り扱いが異なります。
支給対象事業主、助成対象労働者、助成額・支給限度日数については、厚生労働省のホームページをご確認ください。
1-2 雇用調整助成金の申請手続き
雇用調整助成金申請手続きは、事業所の所在地を管轄する都道府県労働局またはハローワークで受け付けています。郵送申請も可能です。
支給申請に必要な様式をダウンロードし、必要事項を記入し申請します。
厚生労働省ホームページより、最新版様式がダウンロードできるようになっていますので、
同ページをご確認ください。
また、動画による支給申請ポイント解説も厚生労働省から配信されています。
ダウンロードした申請様式を手元に、動画を視聴すれば、書き方の方法がよくわかります。
1-3 問合せ先
雇用調整助成金に関する質問等は、都道府県労働局（労働基準監督署、公共職業安定所）または全国のハローワーク、コールセンターへお問い合わせください。
厚生労働省LINE公式アカウントからも気軽に問合せできます。
雇用調整助成金、産業雇用安定助成金、学校等休業助成金・支援金コールセンター
0120-60-3999 受付時間 9:00～21:00（土日・祝日含みます）
2.トライアル雇用助成金（一般トライアルコース）
2-1 トライアル雇用助成金（一般トライアルコース）とは？
「トライアル雇用助成金」とは、ハローワークや職業紹介事業者等の紹介により、一定期間（3カ月）試行雇用した場合に支給される助成金です。休職者の適性や業務遂行可能性を見極め、求職者およびに求人者の相互理解を促進すること等を目的としています。
助成金の支給額は、支給対象者1人につき4万円です。
対象者が母子家庭の母等又は父子家庭の父の場合は、１人につき月額５万円となります。
トライアル雇用開始時から終了時までに支給されるのがトライアル雇用助成金で、企業でトライアル雇用が始まる前に、ハローワークでトライアル雇用対象者の確認が済んでいる必要があります。
2-2 トライアル雇用助成金の申請手続き
トライアル雇用助成金の『トライアル雇用実施計画書様式』がダウンロードできるようになっていますので、ご確認ください。
2-3 問合せ先
トライアル雇用助成金に関する質問等は、都道府県労働局（労働基準監督署、公共職業安定所）または全国のハローワークへお問い合わせください。
3.キャリアアップ助成金
3-1 キャリアアップ助成金とは？
「キャリアアップ助成金」とは、非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取り組みを実施した事業主に対して支給される助成金です。
正社員化コースと、賃金規定等改定コースがあります。
正社員化コースは、有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換、または直接雇用した場合に支給され、賃金規定等改定コースは、有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を２％以上増額改定し、昇給した場合に助成されます。
3-2 キャリアアップ助成金の申請手続き
キャリアアップ助成金の『キャリアアップ計画様式』がダウンロードできるようになっていますので、ご確認ください。
3-3 問合せ先
キャリアアップ助成金に質問等は、都道府県労働局（労働基準監督署、公共職業安定所）または全国のハローワークへお問い合わせください。
4.人材確保等支援助成金（外国人労働者就労環境整備助成コース）
4-1 人材確保等支援助成金とは？
人材確保等支援助成金（外国人労働者就労環境整備助成コース）とは、外国人特有の事情（日本の労働法制や雇用慣行などに関する知識の不足、言語の違いなど）に配慮した就労環境の整備を行い、外国人労働者の職場定着に取り組む事業主に対して、その経費の一部が支給される助成金です。
4-2 人材確保等支援助成金の申請手続き
人材確保等支援助成金の『支給要件確認申立書』『生産性要件算定シート』『与信情報承諾所』がダウンロードできるようになっていますので、ご確認ください。
令和3年4月1日以降に提出する事業者向け、もしくは令和3年3月31日以前に提出した事業者向けで様式が異なるので、ご注意ください。
人材確保等支援助成金に必要な様式
令和3年3月31日以前に就労環境整備計画を提出した事業主向け
4-3 問合せ先
人材確保等支援助成金に質問等は、都道府県労働局（労働基準監督署、公共職業安定所）または全国のハローワークへお問い合わせください。
5.人材開発支援助成金（特別育成訓練コース）
5-1 人材開発支援助成金とは？
人材開発支援助成金（特別育成訓練コース）は、正社員経験の少ない パートやアルバイトなどの有期契約労働者等の正社員転換又は処遇改善を目的として、事業主が、有期契約労働者に対して、計画に沿って訓練を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等が支給される助成金です。
5-2 人材開発支援助成金の申請手続き
下記から、人材開発支援助成金の様式がダウンロードできるようになっています。
人材開発支援助成金には、特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇付与コース、特別育成訓練コースがあります。特別育成訓練コースの該当書式をご活用ください。
申請書類は、令和3年12月21日以降に計画書を提出した場合、令和3年以前に提出した場合、それぞれ複数あります。
人材開発支援助成金に必要な様式
令和3年以前（令和2年、平成31年、平成30年、平成29年、平成28年）
5-3 問合せ先
人材開発支援助成金に質問等は、都道府県労働局（労働基準監督署、公共職業安定所）へお問い合わせください。
まとめ
今回は、外国人雇用時に申請できる助成金の種類と、具体的な申請方法について、紹介してきました。
外国人雇用時に助成金申請し受け取れる可能性が高いのであれば、企業として活用しない手はありません。本来受け取れるはずの助成金をみすみす逃すことのないよう、助成金申請を積極的活用していきましょう。
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