インタビュー

【外国人領域の課題解決に取り組んでいる業界のトップランナーへのインタビュー】会社の成長を躍進させる外国人採用のあらゆるトラブルに柔軟に対応し、解決できる頼れる専門家

【株式会社With World 村様

―――本日はよろしくお願いします。はじめに、御社の事業概要と田村様のご活躍内容について教えてください。

はい、日本国際化推進協会という一般社団法人に所属し、非営利事業の活動をしつつ、私自身の会社も経営しております。

まず、日本国際化推進協会(JAPI)についてですが、ここでは日本ファンのネットワーキングと外国人サポートを行っています。日本ファンとは、親日・知日外国人材のことを言いますが、渡日前の日本語学習者から在日留学生、帰国されている元留学生まで、対象は広いです。このような外国人のネットワーキングやサポートを通して、日本のグローバル化に貢献していくことを事業の目的としております。私はその中でも、主に日本の大学・大学院にいる留学生のキャリアサポートや外国人向けのメディアの企画運営をしています。さらに、外国人材を対象とした調査活動を、RIETI(独立行政法人経済産業研究所)のプロジェクトメンバーとして行っています。また、調査結果については、カンファレンスを企画し、政策提言として発表しています。

次に、私の会社についてですが「外国人と共に日本を世界へ」という想いから、外国人の方々が活躍できる機会を増やしていきたいと考えたのが事業開始の背景です。具体的な事業内容としましては、企業の採用コンサルティング、外国人材定着支援・受け入れ研修、そしてグローバル事業の開発支援です。事業の一つ目の、外国人材の採用コンサルティングについては、弊社で提携しているパートナー企業をはじめ、全国の大学、そして留学生団体と連携して、企業のニーズに合わせた採用支援が可能です。これから外国人材の採用に力を入れていく企業に関しては、採用ブランディングの企画や受け入れ体制のサポートもしています。これに関連して、最近「定着支援サーベイ&コンサルティング」というサービスも始めています。外国籍社員の方々に、定着に繋がる要因や就業意欲などを簡単なアンケートで定点観測し、その企業の課題を抽出するサービスです。もちろん、課題に対して解決策の検討や研修等も可能です。最後に、新たに力を入れていこうとしているのが「グローバル事業R&D支援」というものです。海外展開を予定している企業のグローバル事業に関して、留学生のインターンシップを活用し、海外情報へのアクセスおよび解釈、外国人顧客のインサイトのリサーチ・分析を支援しています。ここで関わる留学生で、良い人材がいれば採用繋げるといったこともしております。会議室で前に座っている男性がマイクを持って資料について発表する

―――それでは、田村様が外国人領域に携わられるようになった背景、きっかけを教えてください。

最初のきっかけとしては、元々居た会社で転職支援をしていた当時、優秀な外国人が来てくれても、採用してくれる日本企業がなかなかなかったんです。それがとても勿体ないと感じました。そこから時が進み、私の趣味である旅行で海外旅行をしようと毎月アジア圏を旅していました。現地では日本のことを好きな方が多いこと、また現地での課題は日本のモノやサービスで解決できることが多いなと感じました。そこで、彼らを日本で育てて、現地に帰すことができれば、それは日本にも現地にもお互いの成長に繋がるのではと思ったんです。日本は人口減少傾向ですので、今後いかに外国人とパートナーとなって日本発展に繋げられるか、かつ、彼らの成長機会の創出ができるかが大事だと考えました。そして、外国人の方が日本で活躍するに当たって、彼らの声を聞ける環境をつくらないといけないなと思って。そこから外国人領域のサービスを始めるに至りました。

 

―――将来的に拡充していきたいサービスや活動はありますか。

最終的には人材採用のみで終わるのではなく、日本のモノ・コトを教えた方たちを現地に戻し、現地で起業して頂き、そこに日本の資本や企業を関わらせることによってお互いwin-winの関係性を築くことを目指しています。そのため、起業家支援や海外事業のサポートに力を入れていきたいと考えています。

 

―――日本企業において、外国人採用をまだ始めていない企業、もしくは一度実施したが失敗してしまったことで辞めた企業、そういった様々な企業に対してメッセージをいただけますでしょうか。

まず一番伝えたいこととしては、外国人だからこその良さを知っていただきたいということです。それは、例えば、その外国籍社員の方の母国、地域、エリアへ、その方を橋渡し役として海外展開を行うこともできるかも知れませんし、或いはインバウンドであれば、その方を基に顧客拡大を狙うこともできるかも知れません。そういった可能性を広げられる人的資源であることは間違いありません。外国人採用を一つの資源として考え、どのように活用するかで企業の成長機会に繋がるだろうと思います。

外国人材を受け入れたことのない企業には、まず一人でも二人でも受け入れていただきたい。まずは交流を持つことから始めて、彼らの良さを感じて欲しいです。

また、外国人材を受け入れたものの失敗してしまった企業に関してですが、原因の多くとしては「コミュニケーションの問題」だと思います。日本人の当たり前は、外国人にとっての当たり前ではないことに気付くことが大切です。外国人材の受け入れが成功した企業と失敗した企業の差はこの部分が大きいと思います。失敗した企業は、たまたまその時に、この差の部分を知らなかったというだけであって、原因が分かればまた挑戦する意義は十分にあると思います。

女性が男性にインタビューしている

―――日本での就職や転職を考えている外国人の留学生に対して何かメッセージをいただけますでしょうか。

そうですね。「知っている企業や大企業=外国人全員にとって”良い会社”ではない」と考えて欲しいですね。外国人を活かしてくれる企業とまだそこに至っていない企業の差がありますので、企業の知名度や大きさを気にせずに多くの企業や日本人と接し、自分が一番活躍できそうな企業を探して頑張っていただきたいです。

 

―――優秀な留学生から就職先として選んでもらえる会社として、企業側が努力すべきことは何ですか。

二点あります。一つはマインド的な観点で言いますと、日本人との違いを受け止めること。受け止める際にはその相手のことを国籍関係なく、一人の人間として尊重すべきです。もう一つは、優秀な人材に来てもらいたいのであれば、制度的な観点が大事だと思います。日本企業というのは、初めは教育が手厚いので2~3年は魅力度が高いんですが、その後の活躍できる機会がすぐには得られない日本式の「徐々に活躍できる機会が増える」という点は優秀な外国人材にとってはあまり魅力的ではありません。様々なことにチャレンジしやすい人事制度やそれに伴う報酬制度を整えることが大切だと思います。

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