外国人採用

日本人社員へも良い刺激に。外国人技術者が四国地方の電力インフラを支える。

 

今回は、香川県にある奈良電機重工株式会社の奈良社長、西出様にお話を伺いました。なんと、四国地方の電力を支えている企業様です。
そんな奈良電機重工株式会社様には、2022年5月のゴールデンウィーク、コロナウイルスの真っ只中の時期にベトナムから2名の技術エンジニアが入社しました。

お話をお伺いしていると、「もし、自分が彼らの立場だったら、何に困るか?」と相手の立場になって考えてくださっていることが成功の秘訣なのではないかと思いました。

人事の方や、上司という立場である方にはぜひインタビュー内容から自社の社員育成や企業成長の機会にぜひ活かして欲しいと思います。

【奈良電機重工株式会社様について】

会社名:奈良電機重工株式会社
所在地:〒761-2103
     綾歌郡綾川町陶1500-32(とかめ工業団地内)
代表者:奈良 俊介
URL :https://www.nara-e.co.jp/company/

ーー御社の事業内容を簡単にご紹介いただけますか?

奈良社長:
弊社は私の祖父が創設し、壊れたモーターの巻き替え修理から始まり、設立して76年目になります。5年前に私が3代目となり、約4年前に今の場所に移転しました。
現在、モーターの修理は行なっていないのですが、電気工事として、四国電力の設備メンテナンスや、様々な工場の電気設備の保守や設備導入に伴う電気工事を行なっています。
最近では省力化設備の制御の案件が増えてきておりますが、業界は様々で、食品業界、自動車業界、ゴミ処理施設、化学薬品の工場などなど、人出不足も重なって今後はもっと増えてくるのではないかと思っています。

弊社では機械を作ることはできないため、機械製作会社様とタイアップをして、我々が制御設計、電気工事を行い連携しています。
お客様のほとんどは四国の企業様ですが、導入先が県外であることもあるので、北海道や沖縄でのお仕事もありましたし、1ヶ月のうち必ずどこかでは県外での工事に携わっており、数回ではありますが海外での立ち上げに携わったこともあります。
一品一様なので、同じことをすることがなく、多種多様に色んなことをやっているので、様々な業界の経験を活かせることができるのは我々の強みでもあると思います。
古い設備は解析して、今に合致するように作り直す仕事であったり、人が嫌がる仕事をなんとか形にしようとやっているので、ある種、独創的のような気もします。

弊社で働いている社員は多くが中途採用ですが、同業から入ってくる方は少なく、未経験からチャレンジして頑張ってくれています。大変な仕事ですので、面接の際にはその苦労を必ずお伝えするようにしています。だからこそ、本当に覚悟のある方だけが残っていると思うので、離職率は低いように感じます。

<奈良社長>

ーー今回、高度外国人材を採用しようと思ったきっかけを教えていただけますか?

奈良社長:
今まで外国の方の雇用について気にはなっていましたが、これまでに入ってくる情報は技能実習生ばかりであり、ようやく仕事や環境へ慣れてきたと思った頃、自国へ帰ってしまうため、長期的に考えた時に現実的ではないなと思っていました。
送り出し機関の方に相談した際も、電気工事という業種だと難しいと言われたことや、業種は違いますが実際に留学生や実習生を雇用している企業に情報収集をしていましたが、ご縁がありませんでした。
採用についての営業電話が来ることもありましたが、そこまで踏み込めなかった気持ちもあります。

丁度そんな時に、One Terraceさんから直筆の手紙と電話をいただくことがあり、普段は取らない営業電話ですが、熱がこもった手紙を覚えていましたので、取り次いでもらいました。
そこから高度外国人材の話を聞いて、という感じでした。

特に専門的知識や、実務経験がある方を重視している訳ではなかったですが、
大学に通い電気工学を専攻していたということは、この分野について勉強したいということですので、モチベーションがより高いのではないかと感じています。
未経験の方でも入社後の努力によっては、経験者に追いつくことは可能だと思います。

 

ーー内定を出す決め手はなんだったのでしょうか?

奈良社長:
面接会には何名か参加されていましたが、実際には書類選考の段階で職務経験や自己PR文などで、ある程度まで絞っていました。
その部分について面接会で実際に話してすり合わせるという感じでした。
語学についてはあまり重要視していなかったですね。

 

ーーコロナ禍での面接、採用でしたが、オンライン上での面接はいかがでしたか?

奈良社長:
現地採用ということをしたことがなく、海外の方の面接はオンライン面接しか経験がないので、具体的な良し悪しはわからないのですが、話したいことは話せましたし、これがリアルなオフラインの面接会だったとしても、そんなに変わらなかったのではないかと思います。

西出様:
私もオンラインは初めてだったのですが、親しみなれた場所で面接会を受けることができるので、その場所の雰囲気に飲まれることなく、自己PRを存分にすることができたのではないかなと思います。
初めての場所、初めての経験ですので、逆に聞きたいことを聞き出せないということもあったのではないかと思うと、オンラインで面接をするメリットもあったのではないかと思っています。
人柄がわかりにくいということもなかったです。

<西出様>

ーーフォンさん、フォックさんの第一印象はいかがでしたか?

奈良社長:
オンライン面接会では緊張している感じがあったなと思いますが、フォックさんは大人しく真面目で、フォンくんは堅実で、真面目でガツガツしているイメージがありました。
入社後の印象だと、フォックさんのイメージは変わらず真面目な優等生で、フォンくんは少しおちゃらけているところもあり、フォックくんをイジるなど楽しい空気感で仲良くお仕事をしてくれています。

 

ーーフォンさん、フォックさんの入社にあたり社員にはどのような周知を行いましたか。また、社員の方々の反応はいかがでしたか。

奈良社長:
入社前に社内へのガイダンスを開催し、会社の成長の一環として外国人採用を行うことは伝えていました。
その際、様々な質問がありましたが、外国人材が入社すること自体へのネガティブな反応というのはありませんでした。
どちらかというと、どのように指導したらいいのか、日本語はどこまで通じるのか、何か準備をすることはあるのか?など、二人が入社することに対しての関心や前向きな意見が多かったように感じています。

 

ーー歓迎会なども開催してくださったと聞いています。

奈良社長:
会社でのボーリング大会があったので、その練習をしようと二人を連れ出したり、釣りに行ったり、ビアガーデンなどみんなで楽しむ場を共有しました。
香川ならではですが、入国した当日にはうどんを食べに連れて行きました。
社内報用のインタビューでは、好きな食べ物を聞かれた際に、「一番うどんが美味しい」と、二人ともコメントしてくれていました。

実際の社内報<実際の社内報>

ーー入国準備に関して大変だったことをお聞かせください。

西出様:
実務上の入国関係のものはOne Terraceさんや、行政書士の先生にお願いをして、指示通りに書類の準備をしていたので、特に苦労したという点はなかったのですが、
入国や、入社の日取りが決められなかったことが一番苦労した点だと思います。
毎日といっていいほど、入国についてのシステム「ERFS(エルフス)」(入国者健康確認システム)などが常に変化していく中で情報を追うことが本当に大変でした。

そしていざ、日取りを確定し、「さぁ、やっと入国!」となった丁度その時期に水際対策が一部変更になり、隔離期間の変更により航空チケットも別のものを手配するなど、バタバタする中での入国となりました。
今となっては待機期間の間に、住まいの周辺を散策できたりなど、彼らにとってもいい時間になったのではないかなと思います。

コロナ特有のことがなければ、ビザも順調に取得でき、入国までがもっと簡易だったのではないかなと感じています。

 

ーーお二人は現在どのようなお仕事をしていますか?

奈良社長:
将来的には設計のお仕事をしてもらう予定ですが、現在は設計で実際に作成した図面を基に制御盤を作成する、という製造のお仕事をしてもらっています。
例えば、鉄の板にいろんな電気機器を取り付けて、配線をして…、というようなものです。
今後、高度な設計を行ってもらうためにも、まずは制御盤が出来上がる工程などを理解してもらっています。

<フォックさん>

ーーお二人と一緒に働いてみて良かったと感じることはありますか?

奈良社長:
論理的な理解の速さはフォックくん、作業を覚えるのはフォンくんの方が筋がいいようです。
理解できたことはお互いに教え合ってくれるので、フォンさんが理解できずに「なぜ?」となった時には、フォックさんがフォローに入ってくれます。
採用した後にわかったことですが、同じ大学で同い年の顔見知りだったようで、入社当時からそういった連携はしっかり取れていたと思います。

10月には大変な仕事があり、二人が外注の方に指示を出してものを作り上げる機会もありました。十分な日本語ではありませんでしたが、問題なく伝わっていたようなので、そこについては任せていました。

現場が粘り強く指導してくれていたり、本人たちもそれに対してしっかりと応えてくれるので教えがいがあるようです。現場からは覚えが早く、今(入社後半年)の時点で、いてくれて助かったという声もありますし、キャリアプランの中では来年から設計部門に移動する予定なのですが、現在の部署の社員たちからは「いなくなったら困る!」「離したくない!」という声が多く挙がっています(笑)

 

ーー逆に、困ったことはありますか?

西出様:
仕事面で感じることはあまりないのですが、言葉の細かなニュアンスを噛み砕いて伝えることが難しいなと感じています。
特に、日本特有の役所の手続きなどですね。例えば、彼らは初めての日本入国でしたので、海外からの転入届けや、マイナンバー登録、など役所への届け出が多くありました。
日本のそのような制度を彼らにわかりやすく、伝わりやすく説明するということに頭を悩ませたかもしれません。

なぜなら、理解もしていないのに、外国の訳のわからない書類を書かされるというのは彼らにとっては不信感に繋がってしまうと思います。
この時期だと年末調整がありますが、日本人にとっても訳がわからないものなのに、彼らにとってはさらに理解することが難しいと思います。
住民税についても入社して1年後に引かれるなど、日本人でも理解が難しいことを彼らに理解できるように伝えることを意識して話すようにしています。

 

ーー異文化を感じた瞬間などはありますか。

奈良社長:
異文化を感じる、ということはあまりないのですが、食事を振る舞いたい、という気持ちがあるのかなというのは感じました。
以前に「食事に行こうよ!」と誘うと「食事を作るので、食べにきてください!」と声をかけてくれたことがあります。
声をかけて誘ってくれるのはフォンくんなのですが、実際に料理を作るのはフォックくんなんです(笑)
「いい奥さんをもったね!(笑)」と和やかな会話になることもあります。
まだ1回だけですが、実際に自宅にお邪魔してベトナム料理を振る舞ってもらいましたが、美味しかったですね。

<フォンさん>

ーーフォンさん、フォックさんのマネジメントにあたり意識していることはありますか?

西出様:
毎日、淡々と仕事をしていくのではなく、「どんな風になっていきたいか」であったり、「今後どのような仕事をしていきたいのか」というキャリアプランを本人達に意識付けてもらうため、日本人社員以上にしっかりと話し合い、こういったことを伝えていくことが大事かなと思っています。

奈良社長:
プライベートの面では、連休中などすることもないのではないかと思って、二人を連れ出して一緒にお出かけをしたり、2か月に1回は会社でのイベントを開催しようという取り組みを意識して行っています。
フォンくんは結構行動力があり、県外など色んなとこに出かけているようですが、フォックくんはあまりそうではないみたいなので、以前にフォックくんを連れて出かけたらフォンくんが嫉妬していたようです。そこからは二人一緒に声をかけてお出かけするようにしています。

 

ーー社員の皆様とフォンさん、フォックさんのコミュニケーションはいかがでしょうか。

奈良社長:
基本的にみんな優しいです。(笑)
現場では、専門用語についても、なんと伝えたら彼らに伝わるのか?どうやったら伝わりやすいか?なども考えながら指導してくれています。
教え方はどうであれ、しっかりと教えてあげようという気持ちで一緒に働いてくれていると思います。

西出様:
こちら側が何かベトナムで理解できるようなものを用意しといた方がいいのかなと思っていましたが、「日本語で大丈夫です」という場面もあり、しっかりと勉強してくれているので、上手くコミュニケーションができているのかなと嬉しく思うこともあります。

 

ーー外国籍社員の方が活躍するにあたって、企業側が気をつけた方が良いこと、しておくと良いことはありますか。

西出様:
こちらもある程度One Terraceさんにお任せしている部分があるので、手取り足取りというわけではないのですが、やはり、「相手にわかりやすく説明してあげる」ことです。
この手続きはなんの目的で行っているのか、日本で生活するにはどんな手続きが必要なのか、などを伝えてあげることが大切なのかなと思います。
実際に、もし自分が海外で生活するとなった時に、何に困るのか?何があったらいいのかなどに頭を巡らせることだと思います。
自宅の手配などもこちら側で行いましたが、初めにどれだけ手厚くしてあげるかも大切だと思います。
今回は二人の入国をサポートしてくれた子が細かいところまで気を利かせてくれたので本当に助かりました。

 

ーー外国人材採用へ一歩踏み出そうか迷っている企業様へ一言メッセージを頂けますか。

奈良社長:
日本人の採用とそんなに変わらないと思います。
日本語がたどたどしいからといって、コミュニケーションが取れないわけでもないですし、そこまで困ることもありませんでした。

入国後の初めのサポートは確かに大変な部分があるかもしれませんが、入社してしまえば日本人とそんなに変わらないと思いますし、彼らが入社してくれたことは、他の日本人社員へのいい刺激にもなっていると感じています。

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