インタビュー

【後編】社員同士の会話、コミュニケーションの工夫が鍵!グローバルな職場をつくる秘訣。

前編に続き、大阪府にある和宏電機工業株式会社の日野社長、平尾様、有限会社ワコーメタルの山本様にお話を伺いました。
平尾様は和宏電機工業株式会社に入社したトムさん、山本様は有限会社ワコーメタルに入社したトゥアンさんのメンターの方です。

本記事では前回のインタビュー後、改めて企業様にご訪問させていただき、エンジニア入国後、当時の社内の印象や様子についてインタビューしました。
エンジニアのお二人ともお会いしお話しさせていただきましたが、関西弁(方言)・日本語が難しい!というよりも楽しみながら積極的に日本語を学習している印象を受けました。
言葉の壁や文化の違いなど、様々な障壁が存在する中で、しっかりとコミュニケーションを取ることは、グローバルな職場をつくる重要な要素であり、そうした職場をつくる秘訣ではないかと思いました。

前編をまだご覧になっていない方は、ぜひ前編の記事をご一読ください。

【和宏電機工業株式会社様について】

会社名:和宏電機工業株式会社様
所在地:〒572-0039
    大阪府寝屋川市池田3丁目8-29
代表者:日野 和好
URL :https://www.wakou-dk.com/

【有限会社ワコーメタル様について】

会社名:有限会社ワコーメタル様
所在地:〒566-0052
    大阪府摂津市鳥飼本町2丁目12-32
代表者:日野 和好
URL :https://wako-metal.com/

*日野社長にインタビュー!
−−−トムさん、トゥアンさんの入社にあたり貴社のみなさまにはどのような周知を行いましたか。
外国人材採用の実施については、面接が始まった時点で社員には共有しておりまして、内定が決まった時点で改めて朝礼で報告しました。そこから、入国1ヶ月程前にzoomを使ってベトナムと日本を繋いで、社員全員集まって、お互い自己紹介をしましたね。

−−−お2人が実際に入社して、みなさまの反応はいかがでしたか。
入社前の周知の際と入社時の反応にそこまで差はなかったです。ただ、期待しているという気持ちの方が大きかったですね。最初の半年間、トムくんには組み立てなどの現場を経験してもらい、その後徐々に設計に移っていただいて、今で約半年経ちますが、徐々に戦力になりつつあります。トゥアンくんは最初から日本語はできる方で、環境に溶け込むのも早かったと思います。また、非常にポテンシャルが高く、現場での機械加工から一通り経験してもらったんですが、ほぼマスターしているくらいです。今では既に、辞めてもらったら困る程の人材になっていますね。

−−−そこまでの戦力になることは面接時から想定されていたのでしょうか。
いえ、全然分かっていませんでしたよ。ある程度、優秀だというのは想定していましたが、それ以上でしたね。仕事はマルチタスクで、例えばCAD設計しつつ、現場で機械加工や溶接をするなど、全てこなしてもらっている状況です。あと、お2人に言えることですが、性格が明るいので周りに溶け込みやすいですし、積極的に話しかけてくれるので、日本語も上達してきているなと感じます。

−−−これから外国人採用に踏み出そうと思われている企業様にアドバイスやメッセージをいただけますか。
日本語の上達やコミュニケーションにおいて重要なのは、従業員同士の会話です。課題は、漢字の読みも含めて、言語くらいだと思います。それ以外は、日本人であろうと外国人であろうと、特に何も変わらないです。強いて言うならば、文化の違いについてのお互いの理解が必要になってくるかなと思いますね。

 

*和宏電機工業株式会社 平尾様にインタビュー!
−−−自分の部下に外国人材の方が来ると聞いたとき、どう思われましたか。
率直に驚きましたし、どれくらい日本語ができるのか、果たして自分が教えられるのかなと少し不安はありました。入社前のWEBでの自己紹介の際、トムくんは緊張していましたし、電波が不安定だったこともあって日本語はまだたどたどしいなという印象でした。現場では、1から覚えなければいけないことがたくさんありますし、コミュニケーションは必須です。そんな中、何かを説明するにしても言い回しを変えてしまうと伝わらなくなってしまうこともあります。でも、そういったコミュニケーションや日本語の理解は、これから徐々にできるようになると思っています。

−−−実際に一緒に働いてみてどう思われましたか。
真面目だなと思いました。やることはきちんとやるし、分からないことは質問してくる。たまに失敗もしますが、彼の動きはきちんと把握した上で仕事をしてもらっているので、業務上プラスになっていると私は思っています。あとは、これからの伸びしろに期待したいですね。

 

−−−では、逆に大変だったことはありますか。
やっぱり言語ですね。それで言うと、毎日大変です。私自身も言葉が少ない方ですし、抽象的な指示の仕方をしてしまうのもあるのですが、言葉の壁を感じることは多々あります。日本人特有の皆まで言わず、1伝えたらそれ以上のことを理解するなんてことは無くて、こちらの意図をうまく説明しきるのがなかなか難しいなと感じますね。

−−−これから外国人採用に踏み出そうと思われている企業様にアドバイスやメッセージをいただけますか。
受け入れる側の心がけとして、柔軟な対応力とある程度の余裕は必要だなと思います。余裕というのは気持ちの余裕とか仕事のキャパですね。最初は言葉の壁や文化の違いを感じることもあると思うんですが、そこを埋めようと一生懸命になるよりも、理解を示しつつ、一緒に歩んでいってあげるのが大事かなと思いますね。

 

*有限会社ワコーメタル 山本様にインタビュー!
−−−面接時と実際お会いした時と、トゥアンさんの印象に違いはありましたか。
いえ、特に変わりはなかったですね。ただ、面接時はやはり緊張もあったみたいで、おとなしい子かと思っていたんですが、入社後はたくさん話してくれますし、明るい子だと感じました。彼自身のことや日常で起きたことを教えてくれたり、冗談も言い合ったりと、普段から楽しんで一緒に会話をしています。

 

−−−実際に一緒に働いてみてどう思われましたか。
期待以上の働きをしてくれています。面接時から、弊社のことや物作りに関して、「普通やったらこんな言葉出んやろ」と思うような発言があり、「あ、この子やな」とすぐに感じる程でした。入社後は、正直なところ日本語での会話に不安はあったんですが、彼は彼なりに努力してくれましたし、私もできるだけゆっくり話すようにしてコミュニケーションを取っていました。そういったコミュニケーションひとつ取っても、私自身勉強させてもらっているなと感じますね。仕事においても非常に努力する子で、半年程でCADから溶接、組み立てまで一通り全てマスターしてくれました。今まで色々な方を見てきましたが、彼は一番優秀で期待できる人材ですし、今後も是非一緒に仕事したい仲間だと思えるくらいの存在です。仕事を覚えるスピードもとても早いですし、こちらが説明する前から細かいことに気付いてくれます。彼の優秀さには私だけではなく、周りの従業員も同様に期待していて、お互い助け合いながら仕事ができている状況ですね。

−−−外国人材の方と一緒に働く上で、準備したことや気を付けていることはありますか。
国によって文化や大切にしていることが違うと思っていて、例えば、ベトナムのマナーはどんなものかを事前に調べるなどしました。他には、どんな話し方をしたら伝わりやすいかを自分で考えてみるとか。それから、実際に会話している時の相手の表情に気を付けています。表情を見て、伝わってなさそうだと思ったら、絵を書いて説明し直すなど、工夫して教え方や伝え方を変えていますね。

−−−これから外国人採用に踏み出そうと思われている企業様にアドバイスやメッセージをいただけますか。
私は、何かを達成するのに国籍や性別は全然関係ないと思っています。一つの目標に対して、ただ、皆んなで協力して向かっていくだけです。ただ、その過程で何かしらの壁や課題は必ず生じるとは思いますが、それは外国人材の方だけではなく、社員含め会社として対策しつつ解決していくべきだと思います。コミュニケーション一つ取っても、社員全員そして会社として受け入れ体制をしっかり整えていってほしいなと思いますね。

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